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大学入試の面接で志望理由の答え方は?回答例やNG例を紹介

  • 2024.03.04
  • その他

大学入試の面接は合否に大きく影響し、その大学にふさわしい人間であることを伝えなければいけません。間違った方法で面接を行うと、面接官に失礼な対応をしてしまうだけでなく、最悪のケースでは不合格になります。そこで今回は、大学入試の面接で上手く志望理由を答える方法について解説します。解答例やNG例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

大学入試の面接で志望理由が聞かれるのはなぜ?

大学の面接で志望理由を聞く理由は、大学にふさわしい人間か判断するためです。教育基本法に「新たな知見を創造する者」や「社会の発展に寄与する者」などが、大学の価値として定められているため、どのような人物か面接する必要があります。
受験者が大学でどのようなことをしたいのかを知るために、面接官はさまざまな質問をしてきます。受験者は、大学でしたいことを明確に答える必要があります。大学は勉強や実習など課題が多くあり、それらに対応できるかも志望動機から判断する場合があります。
大学によっては受験者数が多いため、面接官がすべての志望理由を見ていない可能性があります。受験者数が多い大学での面接は、口頭で志望動機を確認する場合があります。志望動機を記入したのが本人かどうか、確認のために行う場合があります。
志望動機を伝える際は、その大学でなければいけない理由を伝えることが重要です。志望動機の内容にその大学でなければいけない理由がないと、面接官にほかの大学でもよいのではないかと思われます。
志望動機を答える際は、事前に大学のことについて調べておく必要があります。事前に学校の理念や学校の目標を確認しておけば、志望する大学に入学したい意志が伝わります。自分がやりたいことと、志望する大学の理念を照らし合わせて、面接対策するのが望ましいです。

志望理由を答えるときのポイント4つ

志望理由を面接官に上手く伝えるには、いくつかポイントを抑えておく必要があります。下記のポイントを参考にして志望理由を考えましょう。

【ポイント1】結論から述べる

志望理由は、結論から述べることが重要です。志望理由を結論から述べると、面接官に志望理由が伝わりやすいです。簡潔に、なぜ志望しているのか答えましょう。結論から述べずにだらだら理由を述べてしまうと、面接官に志望理由が伝わりません。
結論は、シンプルに考えることが重要です。志望する大学で何をしたいかをいくつか紙に書き出し、その中でも一番したいことを決めましょう。一番したいことを軸にして志望動機を考えると、ご自身の気持ちが面接官に伝わりやすいです。

【ポイント2】模範解答ではなく自分の言葉で伝える

模範解答ではなく、自分の言葉で志望動機を伝えましょう。志望動機を事前に考えるのは重要ですが、自分の言葉で志望動機を伝えないと熱意が伝わりません。また、志望動機を自分の言葉で伝えると面接官も人柄を判断しやすいです。
近年の面接官の質問では、プライベートの内容を聞く大学が多いです。プライベートの趣味や好きなスポーツなどを質問することで、どのような性格か確認する学校もあります。努力する性格と判断してもらうと、面接で好印象を持ってもらえるでしょう。
自分の言葉で伝えるためには、面接の練習が必要です。ただし、自分の言葉で伝えることが重要だからといって、面接の練習をしないでよいというわけではありません。面接の練習を何回もしなければ、緊張が原因で自分の言葉で伝えられません。本番で緊張しないためにも、面接の練習の段階から自分の言葉で伝えられるように練習を繰り返してください。

【ポイント3】具体的なエピソードを話す

志望動機は、具体的なエピソードで話すのが望ましいです。エピソードを交えて話すと志望動機の説得力が上がるため、今までの経験と結び付けて志望動機を考えましょう。部活動の経験や委員会活動などを経験している方は、学んだことや今後したいことを話すのがおすすめです。
また、具体的なエピソードを話すことが重要です。具体的なエピソードと今後行いたいことを関連付けることで、志望大学に入学したい気持ちが伝わります。志望大学の部活動に入部したいならば、なぜその志望大学の部活でないといけないのかなど、細かく考えてください。

【ポイント4】1~2分程にまとめる

志望理由を1~2分程度にまとめてください。あまりにも長すぎる志望動機は、どの部分を一番伝えたいのかわかりづらくなります。もっとも伝えたい結論を最初に話して、志望動機のエピソードや理由を簡潔にまとめるように心がける必要があります。
志望動機を考える際は、A4の紙に上手くまとめましょう。生徒の中には、下書きをせずに挑む方もいますが、下書きをせずに本番に挑むと緊張で話すスピードが速くなる場合があります。面接練習では相手に伝わるように話すことを意識し、時間も気にしながら練習する必要があります。
面線では自分の言葉で伝えることが重要であり、下書きを暗記する必要はありません。本番で下書きの内容を忘れたとしても、自分の思いをそのまま伝えれば、面接官に志望理由は伝わります。まとめた下書きのポイントだけを抑えて、自分の言葉で伝えれば本番も上手くいくでしょう。

大学入試に関する志望理由のまとめ方

大学入試の面接の答え方を紹介しましたが、志望動機を上手くまとめることも重要です。上手く志望動機をまとめて練習を繰り返すと、緊張することなく入学したい思いが面接官に伝わるでしょう。志望理由を上手くまとめるための方法について解説します。

STEP1:自己分析をおこない過去の経験をまとめる

志望動機を考える前に、過去の経験や自己分析を行う必要があります。志望動機は、自分の過去のエピソードから考えると伝わりやすいため、過去の経験をまとめなければいけません。自己分析を丁寧に行えば、大学が求める理想像に近づく志望動機を作成できます。
自己分析は、過去の経験や自分の性格などわけてまとめるのがおすすめです。部活動や習い事、委員会を経験している方は、その経験をもとに志望動機を書くのが望ましいです。部活動などの経験をしていなくても、学校の定期テストで頑張った点や興味の科目などを考えればよいため、考え方次第で上手な志望動機を作成できます。

STEP2:志望大学・学部について詳しく調べる

自己分析ができたら、志望大学や学部について調べます。大学によっては志望動機だけでなく、なぜこの大学ではないといけないのか理由を聞かれる場合があります。志望大学について調べておかないと、質問に上手く答えられません。志望大学について入念に調べておけば、どのような質問が来てもすぐに返答できるため、志望大学のホームページやパンフレットを参考にしてまとめておくのがおすすめです。
学校についてだけでなく、どのような学部があるかも調べてください。学校の学部によって勉強する内容がそれぞれ異なるため、その大学でしか学べない内容を探してください。大学説明会などでも詳しく紹介されているため、大学の特徴などを事前に確認しておきましょう。

STEP3:志望大学と自分の接点を見つける

自己分析と志望大学の特徴を分析したら、自分との接点をみつけましょう。自己分析と志望大学の分析を丁寧に行えば、ご自身との接点をみつけることはそれほど難しくありません。ご自身の性格や特徴、今までの経験から、志望大学の勉強内容に関連付けるだけで立派な志望動機になります。
志望大学との接点がある場合は、志望動機に記入しましょう。たとえば、事前に行われる大学説明会に参加して、興味をもった勉強内容やイベントなどを志望動機に記入する方法があります。説明会に参加していれば、本当にその志望する大学に興味があることを示せます。
親族の方が志望する大学を卒業したなどのエピソードも、自分との接点となるので志望動機に記入すると説得力が上がります。

STEP4:接点をもとに志望理由をまとめる

接点をもとに、志望理由をまとめてください。接点が複数ある場合は、どのポイントをもっとも伝えたいのかをまとめる必要があります。すべて伝えようとすると志望理由が長くなり、何を伝えたいのかわからなくなります。
先述したとり、志望理由は1~2分程度でまとめ上げるのが理想です。いくつかエピソードがあったとしても一番に伝えたい内容を最初に伝え、内容のバランスをみながらほかのエピソードを追加してください。

STEP5:時間軸に一貫性があるかを確認する

まとめあげた志望動機に、一貫性があるかも重要です。時間軸に一貫性のない志望動機は、聞き手からすると理解しづらく、混乱する可能性があります。幼少期の頃からのエピソードを伝える場合は、時代が古い順にエピソードをまとめてください。
ご自身の経験をまとめた際に、年代を振り分けておくのがおすすめです。幼稚園、小学生、中学生、高校生などそれぞれの出来事を振り分けて、時間軸に一貫性を持たせると相手に伝わりやすい志望動機が作成できます。
昔に感じたことを志望動機に入れると、臨場感が増して相手に伝わりやすくなります。過去の出来事だけでなく、その当時に思ったエピソードなどをメモ書きに書き出し、上手くまとめるとよいでしょう。

大学入試の志望理由の回答例

大学入試の志望理由は、学部によって書き方を変えたほうがよいです。学部によって学ぶ内容が異なるため、ご自身の経験と志望理由を上手く関連付ける必要があります。ここでは、学部別での志望理由の書き方について紹介します。

経済学部

以下の内容が経済学部の志望理由です。
私が経済学部を志望する理由は、データ分析や統計解析を通じてコンサルティング業務に就きたいからです。小学生の頃から経済を学ぶことが好きで、経済の書籍を読むことが趣味です。経済学を学ぶことが好きだったため、大学では経済学を学びたいと小さいころから思っていました。将来の仕事は、経済コンサルタントなどの道に進めればなと考えています。経済学部で勉強することが、将来の私の未来を豊かにすると信じています。

法学部

以下の内容が法学部の志望理由です。
私が法学部を志望する理由は、将来仕事をするうえでの必要な法律を身につけたいからです。私は地方公務員の職員として働くことが夢であり、公務員として働くには行政に関する知識をたくさん知らなければいけないと感じました。また、御校の留学プログラムにも興味を持っており、国際的な英語や文化に触れられるところに魅力を感じました。これらの経験から公務員として働いた際は、国際的な国政力も身に着けられると感じています。

社会学部

以下の内容が社会学部の志望理由です。
私が社会学部を志望する理由は、時代の流れが早い社会の変化をより深く知りたいからです。スマートフォンの普及による、メディアのあり方について関心を持っています。報道される内容が真実かどうかは信憑性が低いものもあり、メディアが本当に正しいのか疑問にもつこともあります。SNSでの誹謗中傷や真実味のない記事など世の中にはたくさんあるため、メディアが社会にどのような影響を持っているか興味があります。

理学部

以下の内容が理学部の志望理由です。
私が理学部を志望する理由は、ものづくりの設計や製造に関わる仕事に就きたいからです。幼少期の頃からものづくりが好きで、現在でも車や戦艦などのプラモデルを作るのが趣味です。御校では、ものづくりの研究を進められるカリキュラムが充実しているため志望しました。ものづくりだけでなく、数学や物理、化学など理系科目全般も学んでいきたいです。御社でさまざまな学問を習得していきたいと考えます。

大学入試の志望理由でNGな回答内容

大学入試の志望理由の書き方を紹介しましたが、いくつか注意点を守らないと逆に印象が悪くなる場合があります。適切な志望動機を考えるために、いくつかNGな回答内容を紹介しますので確認してください。

自分の経験を誇張して答える

志望動機を考えるうえで、自分の経験を誇張しすぎるのはよくありません。ご自身の経験から志望動機を考えるのはよいですが、あまりにも誇張しすぎると面接官に疑われる可能性があります。面接時にわからないことを質問されて、印象が悪くなるケースがあるため注意が必要です。
また、合格したいあまり虚偽の情報を伝えるのは絶対にいけません。志望動機に資格や経験を記入する際に虚偽の申告をしてしまうと、合格後に入学が取り消しになる可能性があります。自己分析の際にご自身の知識や経験を十分理解し、面接で聞かれても問題ない志望理由を考えましょう。

将来何をしたいのかを伝えられていない

志望動機の内容のなかに、将来のしたいことは必ず内容に含めましょう。大学に入ってから、やりたいことをみつけたいという方も多くいます。しかし、将来のやりたいことを面接官に伝えなければ、入学したあとに本当に勉強を続けていけるかどうかを判断できません。
具体的に将来何をしたいか決まっていない方は、学びたい学問の仕事に就きたいことをアピールしましょう。将来やりたい仕事が決まっていない方は、志望する学部の仕事に就きたいことをアピールすることで大学に通う理由を示せます。
また、その大学に入学したい理由を伝えることも重要です。志望する大学のイベントやカリキュラムを調べて、将来の仕事につながるようなものを探してください。志望する大学をきっちり調査することで、将来何をしたいのかを具体的に伝えられます。

これまでの経験と志望理由が結びついていない

今までの経験と志望理由を結び付けて、志望動機を考えてください。将来働きたい仕事を述べただけでは、なぜそのような仕事に就きたいか理由がわかりません。過去のエピソードと関連性を持たせることで、面接官に志望理由が伝わりやすくなります。
また、経験と学びたい学問が結びついていない場合もNGです。過去の経験だけを考えても、そもそも志望する大学で学びたい内容を学べない可能性があります。大学の内容とご自身の経験が結びついているかは、大学分析と自己分析をきちんと行う必要があります。志望する大学でどのような内容を学べるかきちんと調べてから、志望動機を作成しましょう。志望する大学のホームページに詳しく載っているため、志望する大学の公式ホームページを確認してください。

まとめ

大学入試の志望理由の考え方について解説しました。大学に入りたい気持ちだけを志望動機に書いても、本当にその大学に入りたいのかが面接官に伝わりません。そのため、志望動機の作成の仕方について知っておく必要があります。大学で学びたい熱意を面接官に伝えるためにも、今回紹介した内容を参考にして志望動機を考えてください。

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